
SUMMARY
- iDempiereは、開発プラットフォームとしても活用できる
- iDempiereは、ひとつのデータベースを複数の企業で活用できる
- iDempiereと他のオープンソースを組み合わせることで、企業特有のニーズに則したシステムを構築できる
業務の課題は、企業の数だけ存在します。生産管理、販売管理、在庫管理など中小企業の抱える業務上の課題に対して最適なソリューションを提供するオープンソースERP(業務システム)、 iDempiere (アイデンピエレ)活用セミナーの模様を、5回シリーズでご紹介します。
開発プラットフォームとしてのiDempiere
iDempiereを開発プラットフォームとしてとらえた場合の活用方法をご紹介します。
- 定型画面(Window)
iDempiereには、「アプリケーション辞書」というカスタマイズ方法があります。iDempiereは、画面の情報をデータベースに保持しているため、これを使えば、プログラミングをすることなく、項目の追加や削除ができます。
iDempiereの定型画面では、「アプリケーション辞書」に格納されている各種定義を読み込んで、ウィンドウエンジンが自動的に定型画面を作成します。
- 非定型画面(Form)
自由に画面を作成したい場合は、独自に作成した画面を組み込むことができます。非定型画面であっても簡単に組み込める仕様になっています。
ひとつのデータベースを複数の企業で活用できるiDempiereの構造
iDempiereの構成についてご紹介します。
図表のように、ひとつのデータベース上に、複数の「クライアント」(企業や会社)と、複数の「組織」(部署や事業所)を登録することができます。
この構成によって、さまざまなニーズに合わせた活用方法が考えられます。
たとえば、ひとつのデータベース上に複数の「クライアント」を作成できるので、ひとつのiDempiereを複数のグループ企業で活用することができます。
「クライアント」間は独立性が高いので、クライアントごとの情報を共有せずに、それぞれ高いセキュリティを確保できます。
一方「組織」間ではマスタを共有できますので、仮にグループ企業同士で情報共有したい場合などは、該当企業を「組織」に設定すれば可能になります。
このほか、カウンター伝票などの組織間取引も可能です。
最後に繰り返しになりますが、iDempiereは多くのシステム、とくに次のようなオープンソースとの連携が得意です。
-CRM:Suger CRM / Vtiger
-データベース:Pentaho
-レポートツール:Jaspersoft
-情報共有:Liferay
-人事給与:Mosp
-総合ID管理/総合認証:OpenAM / OpenIDM
iDempiereを中心にさまざまなオープンソースを組み合わせることで、企業特有のニーズに則したシステムとして活用することが可能になるのです。
iDempiere の導入支援や保守サポートについては、こちらへ